Chapter 1

前書 / 攻略の動機およびプレイ条件とその解説

1.1 本攻略の動機

さて、このやり込みを行うに至った経緯や動機を語ります。割と長い上に、正直チラシの裏に書くような内容なのでお急ぎの方は読み飛ばしてください。

前作の「ロマサガ3ノーセーブノーダメージノールック+α」から丁度一年も経ってしまいました。 ここまで時間が空いてしまった理由に、このやり込みを超える「楽しさ」を持ったやり込みが無かった点があります。自分で調査し、考え、今までに無い戦術を捻り出す「楽しさ」が。 マイナーなゲームの低レベルクリアをやろうかとも思いましたが、あまり頭を使うような場面に出会わず、作業感を強く感じたりしました。 そうこうしているうちに時間は過ぎ、やり込み全般に対するモチベーションが低下していきました。

そして7月初め、ある方から「サガでやり込みしないの?」というようなコメントを頂きました。確かに、もう前作から1年弱は過ぎています。このままやり込み人として自然消滅するわけにはいきません。 しかし作業感を強く感じるようなやり込みでは、モチベーションが落ちてまた放棄するのが目に見えています。 そこで行き着いた結論は、「ノーセーブノーダメージ」の楽しさを超えることは「ノーセーブノーダメージ」以外では不可能だ、というものです。 はっきり言ってノーセーブノーダメージクリアは楽しいです。試行回数を増やして力押しでクリアするタイプのやり込みよりも遥かに必要な知識量が多く、かつそれらの知識を用い全く新しい戦術を構築する過程は興奮すら覚えます。

「楽しさ」が僕のやり込みの原動力ですので、その原動力、というか原点に立ち返り、「ノーセーブノーダメージ」を目指そうということになりました。 そしてまだノーセーブノーダメージクリアがなされていないサガシリーズのタイトル(GBサガ、サガフロ1・2、アンサガ、ミンサガ)のうち、消去法でサガフロ1が残りました。ちなみに消去の基準は、GBサガは明らかにムリ、サガフロ2はクイックタイムのような絶対防御手段が乏しくて厳しい、アンサガはリールゲー、ミンサガはサルーインに先手が取れない、といった感じです。 で、サガフロでノーセーブノーダメージクリアをやってみよう、ということになったのですが、どうも簡単すぎるのです。 装備で強化したメカに多段斬りとかを使わせて序盤や中盤を乗り切り、終盤はオーヴァドライブで適当にあしらうだけで終了、という何とも味気ない攻略になってしまいました。

そこで制限の追加を考えます。できるだけ取れる戦術が根底から変わってしまうような制限を。 初期装備だとか、入店禁止だとか、ノールックだとか、様々な制限を加えた際の戦術を仮想し、吟味しました。 その結果、「クリアできなさそうだけどできるかも」みたいな微妙なラインとして、「ひとり」という制限が残りました。 他の制限は事実上不可能なことが示せてしまったり、簡単すぎて無意味だったりして没になっています。 そんなこんなで「ノーセーブノーダメージひとり」・・・後に「完全ひとり」になりますが・・・ まあそんな制限での攻略が開始したわけです。

1.2攻略条件

■ノーセーブ
 電源を入れてからゲームをクリアするまで、全ての手段によるセーブデータの保存を禁止します。

■ノーダメージ
 1以上のHPダメージ、LPダメージ、そして即死技による一撃死を被ることを禁止します。

■完全ひとり
 仲間をパーティに加入させることを禁止します。

■無限ジャンク漁り、クーロン⇔ネルソン間無限資金稼ぎ許可
 資金を無限に稼ぐこれらのテクニックの利用に制約を加えません。

 

以上の制約条件から外れる行動をとった場合、ゲームをリセットします。

1.3 制約解説

上記の制限から生じる、プレイに関する具体的な制約を解説します。

まずノーセーブということで、基本的に成功率が100%の戦術を組む必要があります。ストーリー最序盤で失敗するのはまだしも、終盤の失敗はそれまでの苦労を全て無駄にすることになり、肉体的にも精神的にもキツイです。ちなみに今回の攻略では、ストーリー序盤でリセットすることになっても時間的損失が非常に少ないのを利用して低確率な事象を取り出しています。

次にノーダメージです。これはもう説明不要でしょう。全ての戦闘の全てのターンにおいて、ダメージを無効化するか先手を取って相手を倒すかのどちらかが求められます。

そして「完全」ひとり。完全という表現を用いたのはそれなりに理由があります。まだ調査が終了していない頃、参加するパーティが選べる戦闘においては、主人公が戦闘に参加せずとも良いことを利用して他の仲間に戦闘を任せる戦術を思いつきました。つまり戦闘に参加するキャラクターさえ「ひとり」であれば良いということです。しかしその後の調査で、主人公以外での戦闘は不要であるという結論に達したため、ロマサガ1やミンサガの制限プレイで主に見られるような、仲間を一時的にでも加えることで攻略の助けにすることを禁止した、「完全ひとり」という制限の名を借りてみました。つまり後付けの制限ですので、大した効力は持っていません。タイトルのインパクトが多少大きくなるだけでしょう。ひとりで戦闘をこなすことで生じる具体的な制約は、まず2人以上の時に比べ攻撃力が圧倒的に落ち、速攻型の戦術が厳しくなること、補助系の行動が使いづらくなること、技や術の習得が難しくなること、くらいでしょう。

資金稼ぎは許可しています。実は許可してもクリアできそうですが、金を稼ぐプロセスが加わって面倒なだけだと判断し、許可しました。

この程度で攻略条件に関する解説は終了です。次のページからは、ようやく攻略そのものの解説となります。

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