Chapter 1

戦略編 / スタートからクリアまでに取るべき指針の決定

1.1 ノーセーブノーダメージへの入口

前書きからこぼれた言葉です。攻略とは大して関係ないので一分一秒が惜しい方は読み飛ばして下さい。
前々回ではロマサガ3でノーセーブノーダメージノールック、前回はサガフロ1でノーセーブノーダメージ完全ひとり、とノーセーブノーダメージ(+α)の攻略を行ってきましたが、そもそもなぜ今回ミンサガでノーセーブノーダメージ攻略をしようと思ってしまったのかについて多少ふれます。

なんとなくやるゲームがなかった時、あるミンサガの縛りプレイの動画を見て久々にミンサガをやりたくなり、プレイしつついろいろと調べていくと、昔は知らなかった(or発見されていなかった)色々なテクニックがたくさん出てきていて、その中の最たるものが「竜人障壁(クラス特性転移バグ)」でした。はじめはその効果がよくわからなかったのですが、ローザリア重装兵のクラス効果と組み合わせてジュエルブラスターをノーダメージに抑えられることなどを自分で確認するうちに、つい、つい、「サルーインの攻撃もノーダメージに抑えられるんじゃないの?」と心の中の悪しき声が囁き、それは直ちに「サルーインをノーダメージで倒せるならノーセーブノーダメージクリアできるでしょ?」という声に変わりました。もうこの辺の感覚は、たぶんあまり理解されない気もしているのですが、しかしそういうことなのです。サガシリーズの中でもロマサガ1やそのリメイクである今作は格段に行動の自由度が高く、撃破が必須の敵はラスボスのサルーインくらいであり、特にミンサガは(ロマサガ1と違い)前座のミニオンとすら戦う必要がないので、こういう飛躍が起こってしまうのは仕方のないことなわけです(?)。

1.2 竜人障壁 二つの威力

ということで実際にサルーインの攻撃をノーダメージに抑えるべく戦ってみたのですが、どうにもうまくいきません。前述のジュエルブラスターと異なりサルーインのメイン攻撃は物理属性であり、これは精霊石の杖などで防御力をブーストすることが難しいからだと思うのですが、超火力のゴッドハンドはもちろん、サルーインソードや空閃も防ぎきれませんでした。

ここで、ノーダメージ攻略の定石、というか取れる戦術は二種類しかないことを確認しておきます。それは「攻撃をもらってもノーダメージになるような防御力と敵の攻撃力のバランスで戦う」「先制して行動不能ないし攻撃を無力化する(そのまま倒してしまうことを含む)」の二つであり、サルーインの攻撃力の前に前者は使えないことがわかりました。しかし、頭の中はもうノーセーブノーダメージのことで一杯になっており全く諦める気になれないというか、もっと言うとなぜかできない気がしなかったため、当初の「竜人障壁+ロザ重で耐える」というような方向性を無視して後者、つまり先制して云々することを考えました。実は、前回のやり込み(サガフロ1ノーセーブノーダメ―ジ完全ひとり)の前書きでもふれているのですが、「サルーインには先制できないのでノーセーブノーダメージを断念した」というようなことを記述しており、これだけ読むとやはり絶望的と言えます。

しかし、竜人障壁の効果は防御力の上昇だけにとどまりません。ここで改めて竜人障壁とその周辺の話題について確認します。

◆クラス転移バグ
パーティメンバーの位置によって、前列ならアルベルト、中列ならジャミル、後列ならグレイが持つクラス特性が、メニューでのパーティメンバーの順番に対応した敵に付与されるバグのこと。竜人のクラス特性を敵に付与した状態を俗に竜人障壁と言い、この竜人障壁の発見からより上位の概念であるクラス転移バグが発見されたという経緯がある。

◆竜人のクラス特性

  • Aモードで基本攻撃倍率が高くなる
  • Tモード効果が高くなる
  • Dモードでのみディフレクトやカウンターが発生する
  • 再生の回復量が増える
  • モード不一致時に攻撃倍率が0.7倍になる
  • 相手の基本防御倍率が高くなる
  • Tモード効果がない場合、速度値が半減する

→竜人障壁

  • 敵から見た相手=パーティメンバーの基本防御倍率が高まる
  • Tモード効果がない場合、敵の速度値が半減する
  • ※デメリットとして、相手にTモード効果が発生した場合は通常より素早く行動される

    防御効果に頼れない今、ポイントは速度値半減で、1ターン目の敵にTモード効果は発生しない(∵バトル開始時のモード履歴はAモードで固定)ため、少なくとも1ターン目は速度値の面で大幅に有利に行動できることになります。 速度値を計算するなどして調べると、確実に先制する方法やそのための能力値があることがわかりますが、その詳細については次の章に譲ります。ここでは先制できると仮定して何ができるかを考えます。

    1.3 三度、反則技に頼るの巻

    先制できるということは、そのままクイックタイムやオーヴァドライヴといった伝統の「反則技」でサルーインを延々と行動不能にしつつ攻撃できることを意味します。クイックタイムであれば幻体orシムラクラム + 聖杯or妙薬でBPも無尽蔵に供給できるため、LPが切れるくらいしか負ける要因はありません…… と言いたいところですが、サルーインには第二形態があり、この形態移行は所定のダメージを与えた時点で強制的にターンを終了することでなされるため、ターンエンド直前にクイックタイムを使うというようなことができず、第二形態の1ターン目にパーティは全くの無防備となります。ここでまた先制することができれば再びクイックタイムなどでハメ状態に持っていけます。

    第二形態に移行すると単純に素早さが5上がるのですが、ここで問題になるのはTモード効果の有無です。速度値半減というのはかなり絶大な効果ですがTモード効果も同じくらい強烈で、竜人のクラス効果の場合、クラスレベル2でも速度値の倍率が+0.3倍となります。第一形態の時は、1ターン目に確実に速度値半減の効果が働くため問題はなかったのですが、第二形態移行後のサルーインのモード履歴はA固定とは限らないように思われます。行動をクイックタイムでスキップされ続けた場合、次にはじめてコマンドを入力できるようになった際に参照するモード履歴が最初のターンなのか、それとも「スキップされている」ことに対し何らかのモードが設定されているのか、もしくは形態移行自体が何らかのモード履歴を持った行動として処理されているのかを調べる必要があります。

    これは高いクラスレベルの竜人を使いサルーインと戦うことで簡単に実験できます。すなわち、クイックタイムを使い、その効果が切れたターン(2ターン後)に先制されるかどうかを調べれば良いわけです。たとえば素早さ60+T効果なし+隊列補正1.3倍+重量35のキャラクターだと速度値は最低でも22175となり、この場合サルーインにT効果が発生している時やサルーインソードを使われた時以外(速度値は第二形態で最大でも19968)は必ず先制できます。しかしサルーインにTモード効果が発生すると、その速度値は第一形態ですら最大で41932にも達し、キャラクターが先制されるということは多々あるため、Tモード効果が発生していれば判別できるケースが多いです。

    この実験の結果、クイックタイムで第一形態の行動をスキップされ続けた時に第二形態1ターン目のサルーインにTモード効果が発生することはない、ということがわかりました。さらに言えば、クイックタイムによる行動不能時の履歴は術法モードとして扱われている可能性が高い(形態移行前後に限らず、常にクイックタイム直後の敵には竜人障壁発生時なみの先制率)ですが、重要なのはTモード効果が発生しないということだけですので、明言は避けます。とにかく、速度値半減を確実に起こせるということで、ここでも先制できることがわかります。後はクイックタイムなどでハメるだけなので、一定の速度値を確保できる場合サルーインを100%安全にノーダメージで倒せるということが示せました。

    1.4 手軽にゲットだ反則技

    サルーインには、竜人障壁、クイックタイムもしくはオーヴァドライヴ、BPの供給手段、そして素早さをはじめとしたある程度の能力値があれば勝てるということがわかりました。実際には、オーヴァドライヴだとBPを供給しつつ攻撃し、かつ連続でオーヴァドライヴを使ってハメるということが聖杯経由以外では不可能であり、すぐに聖杯のEPも尽きる上、その場合火力面も十分ではなくそういう意味でも息切れしやすいため、クイックタイムを採用することになります。前述した実験の結果を「クイックタイム/オーヴァドライヴで行動がスキップされた敵が次に行動した時にTモード効果が発生することはない」と解釈できるならば必ずしも切れ目なくオーヴァドライヴを使う必要はないですが、その場合でもやはりBPの供給がネックとなります。というのも、オーヴァ使用者は必ず先制する必要があり、それ以外の味方が動けないため、必然的にBPの供給も術者がすることになるからです。ここでは素直にクイックタイムを使うことを考えます。

    散々言及している通り、BPの供給は聖杯や、もしくは技術強化の妙薬を使います。妙薬はポーションなので一回限り、聖杯のBP回復(奇跡の水)もEPが0になるまでの4(細工師は5)回しか使えず、通常は無尽蔵な供給はできないのですが、召喚キャラクターに使わせれば召喚キャラ消滅時に全て元通りになるため実質的には召喚のためのLPが続く限り聖杯を使い続けられるという古典的なテクニックで対処します。召喚方法としては幻体戦士術かシムラクラムの二択ですが、ここではシムラクラムを選んだ方が有利です。というのも、召喚キャラが消滅するにはHPかLPのどちらかが0になる必要があるのですが、HPダメージは制限上喰らってはいけないので、こちらの行動でLPを消費するしかありません。ここで、幻体戦士術だと幻体のLPが本体と等しく、削りきるのに割と苦労します。さらに、LPを削りきれたところで以降のターンは生身のためいきなり聖杯を使うことはできません。これは幻体戦士術が自分しか対象にとれないためです。一方のシムラクラムは、LPが1で固定な上に、自分以外を対象にできるため、自爆→召喚を1ターンで済ますことができるようになります。これによってスキの無いクイックタイムハメができるため、シムラクラムを採用するというわけです。

    なお、クイックタイムやシムラクラムはローザリア術法士のクラスに就いて、店売りの特定の術を合成するだけで使用可能ですので、これら自体の入手はとくに難しくありません。妙薬も店売りです。聖杯もカタコーム地下で墓を調べるたけで簡単に手に入ります。この時、固定敵と戦う必要がありますが、これについては後述します。

    1.5 竜人障壁への道

    竜人障壁の利用は、やや話が複雑です。前述の通りアルベルト、ジャミル、グレイのいずれかもしくは複数名を竜人のクラスにして、パーティメンバーの隊列を竜人にしたキャラに対応する位置に置くだけですが、この竜人クラスになれるか否かが問題になってきます。

    主人公としてこの三名のいずれかを選び、初期クラスを竜人にすれば問題なく利用できますが、そうでない場合や複数の隊列でも竜人障壁を利用するということを考える場合は、パイレーツコーストを訪れて認定を受けるしかありません。そのためには、海賊を通報してメルビル襲撃のイベントをクリアする必要があります。ここで戦う必要があるボスは海賊と大空飛竜だけで、後者はサルーイン並の素早さを持っているため、そもそも竜人障壁がないと100%先制することはできません。攻撃に耐えるという方向でも、ロザ重+竜人障壁で耐えられるかもしれませんが、そうすると主人公をロザ重のクラスに就かせる必要があるため、竜人にはできなくなります。というわけで、主人公としてアルベルト、ジャミル、グレイのいずれかを選び初期クラスを竜人にする必要があるということがわかりました(だからこその「クリアデータ引き継ぎあり」というわけです)。主人公に対応した位置以外でも竜人障壁を利用したい場合は、この主人公の竜人障壁を使って大空飛竜を倒せばよいということになります。

    1.6 どうあがいても、固定敵不死系狩り

    さて、最後の問題は能力値です。ノーセーブノーダメージという攻略においては常にそうなのですが、実はこれが一番の難題です。基本的に能力値は戦闘に勝利しなければ育たないわけですが、必要な能力値を確保する際にも100%ノーダメージで戦闘に勝利する必要があります。しかも、サガシリーズはたいてい、こちらが自然に成長して強くなったぶんよりも早いペースで雑魚敵が強くなっていきます。また、不特定多数の敵と戦うことはプレイヤーの知識的・精神的負担があまりにも大きく、普通のシンボルとのバトルはなんといってもチェーンバトル(逃げられない)が怖いため、避けるのが無難です。従って、例(前作・前々作参照)によって無限に復活する固定敵を相手にすることになります。

    固定敵として有用なのは、「しもべ狩り」で有名なヤシ村の「ヴァンパイアしもべ」、カタコームの「エスタミル・シャドウ」「さまよえるエスタミル人」、メルビル襲撃中の「海賊」くらいだと思われます。序盤だとウハンジ殺害後の「クジャラート兵」あたりも使えるかもしれません。どのような戦略をとるにしても、この中でサルーイン戦に必要な能力値まで現実的な勝利回数で上昇するのはヴァンパイアしもべだけです。カタコーム二種や海賊ではBPは足ります(といってもかなりの勝利回数が必要)が腕力~愛が伸び悩みます。素早さは絶対的に必要ですから、しもべ狩りは必須となります。

    なお、ここで言う必要な能力値とは、「1ターン目からクイックタイムを使用できる初期BP」と「確実にサルーインに先手を取ってクイックタイムを使える素早さ」ですが、クイックタイムはどんなに軽減しても25ものBPを消費し、またしもべ相手で得られる能力としては最大BP46程度が現実的な限界です(理論上50までは伸びますが、プレイ時間が極めて長くなってしまいます)。この最大BPで1ターン目からクイックタイムを使えるのは初期BP60%を誇るテオドールだけであるため、彼の加入が必須であることはこの時点でわかります。一方、素早さについては、素の素早さだけでは条件のクリアは到底不可能であり、素早さ補正の高い装備品と、それでも足りない速度値を補うための術具が必要不可欠です。これら装備品については後述し、次の節ではしもべ狩りについて述べます。

    1.7 しもべ狩りのために

    しもべ狩りの問題点として、行える条件があることが挙げられます。詳しくはおたから三昧を参照して頂ければ良いのですが、

    • 「ヴァンパイア復活」が発生中
    • 聖杯を入手していない
    • ヤシ村がジュエルビーストによって壊滅させられていない

    という三つの条件を満たす必要があります。1つ目は容易に満たせます。ヴァンパイアを倒さなければ良いだけの話ですから。2番目は、しもべ狩りが完了するまで聖杯を入手できないということを意味します。そして最大の問題は3番目です。これについての対策は3つ考えられます。

    • ダンジョン「ジュエルビースト」最奥でジュエルビーストを倒してしまう
    • 壊滅までにしもべ狩りを済ませる
    • 時間経過を踏まずに戦い続けることで覚醒の過程をスキップする

    1番目で難しいところは当然ジュエルビーストやその前の御柱(ラミア+腐竜*4)を倒すことそれ自体です。このルートを取る場合、進行度が70%に達するまでに御柱を倒すだけの戦力を得る必要がありますが、これは運に左右されるため、不可能だと判断しました。1.3節で書いた、ターンをスキップされた敵のモード履歴は術法モードになるという結果を信用するとして、オーヴァドライヴ→妙薬→オーヴァドライヴ→攻撃→オーヴァドライヴ→妙薬……とループすれば倒せそうな気もしますが、まずオーヴァドライヴを使用するBP的なハードルが高く、それを解決したところで敵のHPが高く、特にラミアの術法防御が非常に高いため、最大でもたった4個の妙薬が尽きるまでに倒し切ることはほぼ不可能です。聖杯を使えば勝てますが、そもそもしもべ狩りが目的なので、当然入手できません(しもべ狩りの条件に抵触します)。なお、クイックタイムについてはBP的な負担がオーヴァドライヴより遥かに高く、初めから考えていません(進行度70%程度では「最大」BPがクイックタイムの消費BPに届かないということすらありえます)。ということで一番目は絶望的と判断しました。

    2番目は、これは対策と言って良いのかわかりませんが、ジュエルビーストや御柱を触らずにしもべ狩りを続けるということです。御柱はもちろんヴァンパイアの洞窟の固定的にも触らないので早い段階でヤシ村が壊滅してしまいます。それまでにサルーイン戦に必要な能力値が得られなかったら攻略失敗ということで、あまり採用したくない案です。しもべ狩りが可能になる進行度50%からヤシ村が壊滅する80%までに200~240回程度しかしもべを狩れず、実際にこれだけで必要な水準に達することはありえないため、この方法は取りません。

    3番目は、極限攻略データベースの「ジュエルビースト研究暫定版」にもある、メルビル2Fを利用したジュエビ封印の応用で、一気に進行度を上げるとその分のジュエビの覚醒レベル上昇はまとめられる現象を使い、終盤までヤシ村を残すということです。メルビル2Fを利用する方法ではパブで三地点の話を聞いてもヤシ村が壊滅しないのが利点ですが、メルビル下水道には固定敵がいないため、ここで戦い続けるのは厳しいものがあります。三地点の話を聞くことを諦めればメルビル下水道に限らずダンジョンであれば狩場はどこでも良いことになりますので、他の場所を考えます。といっても、これはカタコーム一択でしょう。エスタミル・シャドウやさまよえるエスタミル人は成長度もなかなかに高く、詳しくは後述しますが100%ノーダメージで倒すのも厳しくはないです。なお、進行度50%以上のカタコームでは聖杯を入手してしまうように思われますが、ウエストエンドのパブでヴァンパイアの話を聞いてフラグを立てていない限りは入手できないので問題ありません。次に、カタコームでの狩りができるようになるまでどう凌ぐかを考えます。

    1.8 序盤の過ごし方

    カタコーム狩りができるようになるまでどう戦闘をこなすかですが、実はさほど心配することはありません。ゲームランク3(進行度42.9%)くらいまでは合成サイコブラスト一発でほぼ全ての敵が沈みますし、ランク4(進行度42.9~57.1%)でも敵を選べば合成サイコブラストや火の鳥を1、2発当てれば勝てます。それ以降はかなり厳しいですが、それくらいまでにはカタコームでの狩りができる水準の素の能力値が得られているはずです。素の能力と書いたのは、この攻略では、前述の通り装備品での能力値プラス補正が必須であり、特に素早さに関してはかなりシビアなため、序盤で店売りされるものを除けば、素早さ+10の疾風の靴や素早さ+5の翼の槍が早期から必要であるという事情によるものです。カタコームでの狩りにおいてもそれは同様であり、従って序盤は翼の槍入手のための種族調整をして過ごすことになります。翼の槍を二本入手できるテクニックがあるため、当然活用します。

    1.9 水の術具について

    さて、1.6節で素早さ補正の武器だけでなく、クイックタイムを使うための術具が必要であると述べました。速度補正がある水の術具は水竜剣とウコムの鉾です。計算上どちらでもクリアできるので、入手の容易さや危険度で考えます。

    まず水竜剣ですが、これは進行度50%以降「水竜の神殿」「あまぐもの腕輪」「モンスターを増やせ!(水棲)」とイベントをクリアする必要があります。「あまぐもの腕輪」はアイテム代替バグ(風の術具=翼の槍は持っている前提)で容易にクリアできますが、残り二つはちょっと考えなければなりません。まず、水竜の神殿が開始できるようになる頃の素早さでは、トゥマンガードから先手を取られる可能性が数%あり、またボスのトゥマンも1.7節で述べた御柱戦のようにオーヴァドライヴによる力押しでは勝てない可能性が高いです。よってこれらのイベントは終盤に回すしかないのですが、そうすると今度は種族調整が辛くなります。基本的に終盤の敵はまともに相手をしていていられないため全てクイックタイムで完封するのですが、詳しくは後述しますがクイックタイムによる完封戦術は1戦闘につき妙薬を一つ消費するため、金銭的な負担が大きく、単純な戦闘時間も金を稼いだり節約したりするプロセスを考えても現実的とは思えません。

    そこでもう一方のウコムの鉾について考えます。こちらは終盤の「ウコムの海底神殿」中に訪れるダンジョンで確実に拾えるはずです。中の固定敵も倒せないほどの敵はおらず、最大で5戦闘ぶんをクイックタイムで消化するだけです。しかしこちらにもリスクがあります。海底神殿に入ってしまってからは固定敵との戦闘しかないのですが、突入直前にガンフィッシュ+おともモンスターに襲われます。この時点で既にサルーイン戦を見据えた能力値に育っているためこれらの雑魚の群れは数値的には敵ではありませんが、特にバトルランクの段階が上がる直前あたりになるとおともの数が増え、合計5体を超えると6匹目以降に竜人障壁が発動しなくなることがあります。おともモンスターはかなり弱いことも多く、そこまで気にする必要もないのかもしれませんが、実は調査時に運悪く6匹目に配置されたジャムに先制されるという事件が実際に起こっており、ここでの危険性は骨身に染みています。実際のリスクを計算するにははおともモンスター選出のプロセスについて知る必要がありますが、それらを正確に記述した資料は見つけられませんでした。しかし、経験的にバトルランクの変わる直前におともが増えるということは良く言われているため、海底神殿攻略のタイミングをなるべくランク上昇直後にすることで対応します。水竜剣入手が現実的ではなく、バトルランク変化に注意すればガンフィッシュのおとものリスクも無視できる程度に小さいはずだということでまずはウコムの鉾を手に入れる方向で考えた方が良さそうです。

    以上が本攻略の基本的な戦略となります。次の戦術編の章ではより詳細に、ゲームスタートから各戦闘各イベントについて検討します。

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